2009年9月21日月曜日

何としてもレバランには「くに」に帰るんダーー


  
断食明け大祭の1週間前頃から、ジャワ島や他の島から首都圏に出稼ぎに来ている人たちは帰省を始めるが、ぎりぎり迄仕事をしていた人達も慌ただしく駅やバスターミナル、港に詰めかける。 2700万人の民族大移動なのだ。

写真は、ジャカルタ新聞から無断借用したものだが、あんまり面白いので (ごめんなさい!! あまりにも微笑ましく切実でかわいい)日本の皆に見せたくなって、、、

こんな光景は日本は無いものねえ。 皆さん無事に帰郷して下さいね。

これだけの人たちを無事に移動させるには、政府の調整力が問われるのは当然で、運輸省、警察など、安全確保の為に奔走している。 信じられないが、パンク強盗、ガラスを割って金品を取る斧!強盗、挙げ句は、駅やターミナルで休んでいる人に、催眠術をかける催眠術強盗までいると云うのだ。

約1年間一生懸命稼いで、くにの家族にお土産をいっぱい買って帰る人 たちの無事を祈らずにはいられない。

 インドネシアの宗教事情も、日本では考えられない。 先ず、宗教省があり、宗教大臣がいる。陰暦で数えるのだそうだが、ラマダン入りも レバランも宗教省が発表する。大方のムスリムは、今年は何日頃が断食明けの大祭か知っている。今回だって、大抵の人が21日がレバランと思っていたのに 「20日」と発表されたので、余計大慌てしたのかもねえ。

また、今時そんな刑もあるんだーと思ったのが、シャリアという、イスラム法が存在するのだ。 シャリアと云うのは、公衆の面前で石を打つ、叩くという刑法で、98 パーセントがイスラム教徒だというアチェ州では、ついこの間、国内唯一のこのイスラム法を満場一致で可決したと云うニュースを知った。

曰く、姦通罪100叩き(これは4人の証言者が必要とある)とか、あって、一番重いのは幼児性犯罪で、100~1000回叩きの上、金1キロとある。 尤も、この刑法を問題視する一派もあるそうだけれど。 それなのに、日本人の私達が(女性が)ナーンだかなあと思うのが、イスラム教では4人迄妻を持っていいという法なのよねえ。

ホント、何だか分らないところもいっぱいあるインドネシアです。
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2009年9月15日火曜日

ラマダンフェアー

イスラム教徒が8割以上を占めるインドネシアは、ラマダンの行事が何かと新聞紙上で報道される。今、ラマダン(断食月)の最中なので、日中は水も口にせず、きっちりとブカプアサ(一日の断食明け)迄仕事をしている。

役所もこの期間、何かとサービスめいた事や恩赦などを施す。その中に目が点になった報道を目にした。ラマダン中に出生証明書を無料で発行すると云うものである。

えっ?と日本人の我々は思わないだろうか。子供は生まれたら2週間以内に届け出ることになっているし、そんなこと考えてもみなかったからだ。「無料発行に長蛇の列」とある。ええ~っ、何で生まれた時届けないの?

通常の届け出申請料は10万ルピア(日本円で1000円位)なのだそうだが、貧しい家ではそれが払えず、止むなく届けてないのだという。2005年以前に生まれた子の証明は1万ルピア(約100円)それ以降は無料。という粋なサービス。

40歳の5人の子持ちの父親は、16歳の長男の出生証明書を手に出来大喜びをしているし、36歳で4人の子持ちの父親も子供達の証明書を見せて大喜びしていた。まだ届け出をしてないお金のない人たち、この機会にみんな届け出をするのよ~~~ 笑い泣きし乍ら、私は心で叫ぶ。

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2009年9月9日水曜日

人事では無い心配


     
画像を追加 日本でも、この数年の間、本来は山奥にいる動物が人里に現れ、 畑を荒らし、時には人間をも傷つけたり咬み殺したりのニュースを目にして来ているが、バリでも、とうとう像が民家を襲撃したという ニュースを知った。 何頭かの象に踏みつけられて死者が2人出たという。

これは、スマトラ州の大開発にまつわるもので、パーム油を採るためにアブラヤシの伐採のプランテーションの大規模開発により、像達の住む場所が無くなりつつある結果だと云う。

動物で一番えらいのは人間! いちばんの頭は人間。なのよね???
その為の他の動物の多少の犠牲は当たり前なのよね?????
どうしようもない悲しさに襲われ乍ら、牛肉を美味しい美味しいと食べている矛盾を矛盾とも思わず暮らしている私。

そんな事を果てしなく考えていると、本当にノイローゼになってしまう。
ええ~いっ、ジャングルの法則だ~い!! と思ってみる。
思わなければ生きて行けない。 やっぱり人間も所詮悲しい動物なのかなあ。

日本伝統文化振興財団主催で、狂言2009in BALI と云うのが去年に 続き、伝承正しい狂言の家柄と云われる山本東次郎一家の出演で観る事が出来た。 主人と太郎冠者と次郎冠者が出て来る、おなじみの附子(ブス)。

最後は主人が馬鹿の二人の太郎と次郎にすっかりしてやられる話。 主人であり、地球上で一番えらい人間が太郎動物と次郎動物の逆襲を受けないよう、共存の平和な地球はあり得ないものだろうか!?
                                                              
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2009年9月2日水曜日

バリの庶民の風習、風景


夏休みを利用して、6年生になった男の子は、大方、成人式、つまり、割礼の儀式をするという。これはイスラム教徒の話だが。何故夏休みかと云うと、やはり、痛くて、あまり暴れたりは出来ないらしい。だから学校も休みのときがいいという。

先日、休みに入った頃、男の子を2人持つムスリムの友人が、菓子折りを持って見えて、「お祝いだったのよ」と、嬉しいような恥ずかしいような顔をして話されるには、長男が割礼を済ませたので、、と云われる。

ああそうか、成人式なのね。と私は云ったが、学校で6年生にもなってまだの子は、友達に冷やかされるのだそうなのだ。そのあと、女同士の話で盛り上がり、男子たる者、割礼するべし、となった。まあ、必要のない男子もいらっしゃる(らしい)が。

ムスリムの女の子で、初夜の折り、相手が割礼をしてなくて、逃げ帰った話をその友人が話してくれたが、笑えないよね。、、ホントは大笑いしたけど。割礼をしてないと、「不潔」というのが、女の子に定着してるのだそうである。

女の子の成人式に当たる話も他の友人に聞いたが、先ず、「お金かかったわあー」 が(日本でも振り袖拵えたりとか金をかけるうちもある)第一声。

これはバリヒンドゥ教徒の、ある程度格式のある家庭の話であるが、女の子の場合、初潮があると、一人前の女になったということで祝うのだそうだ。親戚、隣近所を呼んで、ちょうど日本の田舎の結婚式のように、御ちそうしたり手みやげを持たせたりとかするとの事。

儀式としては、糸切り歯を短く切るのだそうで、実際は、ちょっとヤス リを当てるだけらしいが、夫は勿論、誰にも歯向かって噛み付かないようにとの事だそうである。

きっと日本の田舎とか山間部にもそれに似た風習はあると思うが、「成人」と云う意識がごく自然の成長で計られる事が、のんびりしたバリ人に繋がってる気もする。
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