送り火を焚いてご先祖様の再旅立ちを見送りする日本のお盆の15日に当たるバリのクニンガンの前日、父母の大好きだったおはぎを拵えてお供えした。
まだ1年半しかバリに住んで無いけれど、矢張りバリの習慣に従おうという気はあって、そうすると、自然にバリの人たちの気持も分ってくるような気になる。ご先祖様や、チャーリーを始め今も愛し続けているペットたちが、ガルンガンの日にみんなどっと帰って来てくれた喜びの10日間、私は昔の思い出に浸った。
殊に母が、長女の私には、これは伝えておかなくてはと思ったらしい日本のお盆の習慣をしっかり覚えさせようと、厳しく教えた事などを思い出した。ご先祖様が帰られるのが深夜12時だからと云って、玄関に手洗い水を用意し、着物を着替えて正座し、「お帰りなさいませ」と深々と頭を下げた事など。
翌日からのお膳の決まり事もあり、14日と15日では勿論お供えする料理の内容も違い、それを一々教えた母を面倒臭がって何も覚えていない私は、今となって懐かしくまた申し訳なく思ったりしている。そして、今もって「男たるものは」ああでなくてはと、特別に優しかった父を思い出したり、、、。ペットたちとの時間を思い出したり、、、。
何故かしきりに少女時代ばかりを思い出し幸せ感に満ちていたのだが、さてみんながまた「来年ねえ」と一斉に帰って行った日から、心も身体も空っぽになったような脱力感と寂寞感に襲われてしまった。
いかん、いかん、これじゃあいけない、駄目よ!こんな気持、、、。
1日、2日、1週間、10日。ようやく自分に帰ることができたかな? その間も相変わらず友達が訪ねて来て下さり、中には日頃の私と違うよと見抜き何かと気を使わせてしまった。 持つべきものは"友”よねえ。
ありがとう。ありがとう。
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